「レコーディングスタート」Crazy Director Recording Diary 01
Miho Morikawa 「another Face ~ Goro Matsui + Koji Tamaki ~」
8/13から今年の森川さんのアルバムのレコーディングがはじまりました。
2016年の11月のライブからはじまったライブメンバーで培ってきたサウンドが、すごい威力でマスターに録音・定着されました。
ライブもレコーディングも毎年、回を追うごとに面白くなってきます。まずは、8/13のレコーディングの模様をおとどけします。
初日というのは、セッティングに時間がかかります。
楽器がはいり、セットして、そこに録音のためのマイクをセットしていきます。マイク1本ずつをヘッドアンプにつなぎ、そこで音量調整をして録音側と、モニター側に分配し、音を調整していきます。
09:00 スタッフはスタジオに集合し録音の準備にとりかかりました。
10:00 ミュージシャン入り〜楽器セッティング
11:30 サウンドチェックがはじまります。スタートは4Rhythmの編成です。
この頃、森川さんがスタジオ入りしました。
12:30 「悲しみにさよなら」
Drums 関慶和 Bass 河野充生 Piano野﨑洋一 Guitar宍倉聖悟このメンバーでレコーディングスタートです。
今回のレコーディングは「引き算」を意識しました。基本的には、この4名のサウンドで、一筆書きで行います。
ギターがソロを弾けば、バッキングからは抜けます。ライブでは当たり前ですが、普通、レコーディングでは、ベーシックとしてバッキングを通して、ソロは別に演奏します。
今回はクレイジーディレクターの意向により、なるべく一筆書きのように、ライブアプローチでレコーディングすることになりました。ミュージシャンにも、プレッシャーがかかりますが、その緊張感をそのままパッケージしたいという考え方でスタートしました。
ボーカリストにとっては、とても大きな負荷がかかります。コンサートのように、歌が中心ではありません。まずは、演奏を録音することが重要なミッションです。
なので、歌ったり休んだりの繰り返しの中で、森川さんの歌も録音していきます。歌手にとっては、非常にリスキーな状態です。
ベストは、全員「せーの」で録音した、その歌のテイクをそのまま使うことです。ようするにスタジオライブ録音ということがベストであるという考え方で今回は、レコーディングに入りました。
まずは、アレンジの確認をしながらリハーサルです。森川さんも一緒に歌うわけですが、どうも声の状態はあまりよくありません。日々、タイトなスケジュールですから、こんなこともあるでしょう。1曲目は、まだ体があったまっていないし、声が出ていない。声質もなめらかさに欠けます。
この曲は、演奏だけを意識して録音し、すぐ次にいこうと思い歌をきにするのはやめました。ぼくが声を気にしても、よくなるわけではありません。今やるべきことは、演奏を収録することです。
2年前、このスタジオでレコーディングしていたときに、やはり森川さんは疲れのピークでした。声の状態がよくなかった。その時のことが頭によぎりました。今回も、苦難の船出かもしれません。さて、この日からのレコーディングは、どのようなことになるのでしょうか?
深刻に考えても、状況はかわりません。森川さんのことです。やっているうちに、声は出てくるだろうと思い、全員でレコーディングを楽しみながらすすめようと思いました。
1曲目「悲しみにさよなら」のレコーディングがスタートしました。
つづく