「一寸先は闇だとさ」Crazy Director Recording Diary 02
この秋にリリースする森川美穂さんのアルバム
another Face 〜 tribute to Goro Matsui + Koji Tamaki 〜 のレコーディング日記
12:30〜「悲しみにさよなら」
初日のレコーディングはこの曲からスタートしました。森川さんの声の調子がいまいちな状態ですが、気にせず進みましょう。
まずは演奏を録音することが第一です。いい状態のオケが録音できなければ、いい作品にはなりません。まずは演奏です。
このメンバー(drums 関慶和 bass 河野充生 piano野﨑洋一 guitar 宍倉聖悟)は、大変安定感があり、そして行くときにはいく、スリリングな感覚も持ち合わせています。2016年の秋から森川さんの演奏をしてもらっていますが、ライブやレコーディングで回を重ねるごとに、歯車は噛み合っていき、このgrooveは目には見えませんが、みなさんの心をつかんでくれることだろうと信じています。とてもすばらしいチームになってきた今、このすばらしい作品群を収録できることに、とても幸せを感じます。
この日は4曲録音する計画を立てています。その上、Promotion Videoの撮影も入れるという、一般的には、無理 無理 無理・・と言われるような、クレイジーな計画です。
練習がてら2回演奏しました。
録音した音をコントロールルームに来てチェックし、演奏上の細かい確認をします。
キックとベースのグルーヴの確認、ピアノ、ギターのアプローチの確認などを行い、本録音へと進みます。
2テイク続けて録音し、2テイク目を採用しました。所要時間90分ほど。順調なスタートと言えます。
森川さんの声は、まだ調子はでてきません。そのまま次の曲へいきましょう。
14:00〜 「好きさ」
1曲目とほぼ同じ工程ですすんでいきました。
あれ? なんか、歌のかんじはよくなってきた。これ、このまま使えちゃうかも。声質はまだまだ本調子ではないけど、大切なのは「感じる」歌かどうかです。これは、いけるかも。
この曲も2テイク録音して、2テイク目を採用しました。歌もこのままでいい。「声、出て来たね」と、森川さんに伝えて、そのまま次へ進みます。
15:00 〜 「じれったい」
まずは、練習をしました。
・・・あれ? ピアノの野﨑さんが、なんか変です。。。トラブル発生のようです。
野﨑:「あー、、ちょっとすみません。ちょっとすみません。あれ?、あのー。。。あのですね。。。どう言えばいいのかな?・・・ピアノのハンマーのフェルトがですね、、、ってか、ハンマーの動きかがぁ〜、、、えーっと、本来なら、こうなんなくちゃいけないのがぁ〜・・・・」
うーん、初日からピアノトラブルかぁ。。。ピアノの音の状態は最高です。しかし、ノイズが出ていました。これでは、レコーディングができません。一旦、中断するかしかないかもしれないと思いました。
ここでストップすると、トータルのスケジュールがうまくいかなくなります。森川さんのスケジュールもですが、ミュージシャン、スタジオ、エンジニア、全員がそろうところなど、ほとんどありません。。。
つづく