「風をあつめて」Crazy Director Recording Diary 07
映像監督の翁長さんは、このトリオでのバンド演奏と森川さんの歌という「熱視線」に触発されて、おもしろいアングルでの撮影をやってくれました。
ぼくはこういう瞬間に「幸せ」を感じます。
人は1人では、なにもできません。へんな言いかたですが、僕が自信をもって自分のことを優秀であると断言できることがあります。
たとえば、森川さんの歌唱力
たとえば、ミュージシャンの演奏力
たとえば、エンジニアの音楽力
そして映像監督の愛情の視点からうまれる映像の力
作詞家松井五郎さん×作曲家としての玉置浩二さんの作品力
これらすべてみなさんから「力」をお借りすることが出来たこと。
そして今、ここで録音をさせていただけること。
100% 他力本願です。
人の力を集める〜お借りする〜いただく。これがとても大切なことです。みなさまの才能、そしてパワーをを集めることができたことに心から感謝いたします。
僕自身はなにもいたしません。
「何も引かない、何も足さない」・・・美味しいシングルモルトのために、綺麗な水が集まるところでレコーディングするだけです。
お昼すぎに、このPV収録は終了しました。
音もすごかったけど、このPV撮影もすばらしかったです。
楽しすぎます。
さて、ここまででドラムの関さんはおつかれさまでした。
タイミングよく、ここで今度はパーカッションの竹本一匹さんが登場しましたが、パーカッションをセッティングするまえに、まず1曲録音しちゃいましょう。
クレイジーディレクターの意向により、ベースの河野さんにガットギターを弾いてもらうことにしました。
バンマスの存在の安心感を背景に、ギターとピアノでの素朴な曲を、わざわざ河野さんに弾いてとリクエストいたしました。
12:30 〜 「あなたへ」
ほんの20分で、歌もふくめて録音は終了しました。
そもそも、楽曲というのは4分前後です。
シンプルに言えば、その楽曲の時間で録音は完了します。
さすがに4分とはいきませんが、スムーズにいくってこういうことです。
はやく終わるくらいの録音のほうが、だいたいいいものです。
なにも、悩まない。
もともと本職ではない、それもガットギターなどを弾いてもらったわけですが、2回録音しただけでしたが、、、2回目をOKにして、プレイバックを聴いてみました。
ディレクター:演奏、どうですか?
・・・と聞きましたところ、これまたシンプルな答えがもどってきました。
河野さん:どうですか?
ディレクター:ぼくは、何も直さなくても、このままで良いとおもいます。
河野さん:良かった。これ以上のプレイはできませんので。
意味のない言い訳もなにもない。シンプルだし、何と言っても、きっぱりしていて、かっこいいな。さすがです。