「アルバムの世界を生んだトリオ」Crazy Director Recording Diary 06
Miho Morikawa 「another Face ~ Goro Matsui + Koji Tamaki ~」
森川さんのレコーディング2日目
前日1日目に、ドラムの入っている曲が5曲も録音できてしまいました。今回のアルバムでのドラムの出番は終わったので、昨日、撤収してもいい状態となりましたが、ドラムの関さんのスケジュールは最初から2daysとってありました。
ということで、2日目は朝から思う存分、Promotion Video収録をしましょうということにしました。
11:00~ 「Truth」「熱視線」・・・両曲ともDrums Bass Pianoでのトリオです。
PVに協力してほしいという話を関さんに言ったときに、返ってきた言葉は「Truth ・・・あれ、やりましょうよ。今回のアルバムの中で、この曲は、森川さんの今を表すのに、とてもいい曲だと思いました」・・・と、とても積極的な意見をいただきました。
この話をしていたときに、この曲は必ず撮影しようと思いました。だいたい、こういう意見が、ミュージシャンサイドからいただけることは、この上なくありがたい話です。森川チームのこのレコーディングは、完全なバンドです。
「バンド」とは、一つの単位です。
ある意味の「制限」でもあります。
この「制限」というのは面白くて今回のレコーディング意識している「引き算」の意味もここにもあります。
編成を減らすことによって、一人一人の守備範囲は広くなります。野球でいえば、外野を一人で守ったりするわけです。しかしその分「自由」は増えます。
おもしろいですね。この人たち、守備範囲を平気で広げられるから、へんてこりんというか、たいへん特徴のあるサウンドも生み出すことができます。
もしもスタッフとして困ることがあるとしたら、この演奏者にはトラ(代役)が立てられないことです。しかし、ぼくらののぞみは、その人しか出来ない特徴のある演奏がほしいのです。このトリオには、森川も背筋をぞくぞくさせながら、挑んでいました。その様子が、歌声からわかります。
「Truth」
今回のアルバムで唯一、パク・ヨンハさんが歌われている曲です。とても魅力的な声で、せつなく歌い上げられている作品です。この「せつなさ」を大切にうけとるために、森川はもちろん、ドラムの関さんは、ブラシでアプローチをしていました。この思い入れが、PVにも現れていると思います。
「熱視線」
クレイジーディレクターが妄想しつづけた結果、どうしてもこのトリオでやりたいと、ついポロリと口にしてしまった。そのアイデアをまわりにいた全員が受け止めてくれました。まさしく「制限」を最大限に生かした結果として、このようなサウンドが出来上がりました。これは「すごい」の一言です。これを映像化しないわけには行きません。