「あなたに」Crazy Director Recording Diary 08
ドラムの録音は1日目に、5曲すべて終了していましたので、2日目は午前中にPVを2曲撮影させていただき、すべてが終了となりました。
いやぁ、かっこよかったです。
「熱視線」のドラムのプレイを面白いアングルで撮影できたことは、とても楽しかった。
そして関さん自身が美穂さんの「今」を映し出しているとコメントいただいた「Truth」も、しっとりといいムードで撮影できました。
ほんの1時間だけ撮影におつきあいいただき、ドラムは撤収です。それと入れ違いに、Percussionの竹本一匹さんのセッティングがはじまりました。
まず、Percussionの様々な楽器、スタンド類、などをスタジオの所定の場所においた段階で、一匹さんには一休みしてもらいます。お弁当用意してあるので、食べておいてね。
12:30 〜 「あなたに」
Vo.森川美穂 Gut Guitar 河野充生 Piano 野﨑洋一
この日、河野さんは夜ライブの本番がはいっています。なので15時前にはスタジオを出ていかないとなりません。
午前は2曲PVにおつきあいいただき、そして「あなたに」では、ガットギターを弾いてもらいました。
実は、ぼくが河野さんのギターの腕に気がついていたのは、2年前に遡ります。この2年まえに、このスタジオで、河野さんのアレンジで12曲録音をしました。
その一連の流れの中で、アレンジの確認でギターを弾いているところを、数度目撃していたのですが、その演奏がとてもスムーズに聴こえたのです。
もちろん専門楽器はベースですが、リズムがよくてこれだけグルーヴィーな演奏ができる人は、ギターも弾けるのだろうなと思いました。
この「あなたに」は、とてもシンプルな編成でレコーディングします。それもピアノは、かなり控えめにアプローチしてもらいます。ガットギターも、とてもシンプルに弾いてもらいます。
この曲は、このアルバムのシンプルさの象徴です。バンマスでもある河野さんに、この曲のギターを弾いてほしいとお願いしました。
こういうアプローチこそがバンドではないかと思いました。そこにある安心感は、精神をシンクロさせ、同じ時間の中をいっしょに泳ぐ森川さんの歌をゆったりとした波で包んでくれるのではないか。そんな風に考えました。
とてもうまくいきました。というか、、、これも、また、うまくいっちゃいました。
録音時間は、ほんの20分ほどでした。そもそも、曲が4分程度ですから、極端なことをいえば、条件がそろえば、4分で録音は完了します。この曲は、そんな1曲でした。
こういうちょっとした遊び心があるアプローチは、とても楽しく、新鮮な演奏と歌が生まれました。
河野さんは、自分の参加しない曲をながめてから、余裕ももってスタジオを後にしました。