「忙しい」って何?
「忙しい」って何?
今、書いてみて、そうかと思い出したけど、りっしんべん に 亡くなると書くわけですね。こういう文字の成り立ちというのは、立派なものだなと思います。
りっしんべんは立心偏
「心」が立った形のつくりですから「心」のことですね。
その「心」を亡くす=失うわけですから、ここから考えれば、その意味を思いつきます。
何か一つのことに集中しているときのこと=その事に心を奪われている状態
仕事もそうだし、ゲームもそうだし、恋なんていうのも、その状態でしょう。頭の中は、そのことでいっぱいです。「忙しい」のです。
問題は、多項目のことを平行して作業することがとても大変であるということです。しかし、仕事なんてものは、時間軸にたいしてだいたいが重なるものです。
平均的に、まんべんなく重ならないでできれば、とてもいいのですが、そうもいきません。
<レコーディング>
・作品の決定 何曲レコーディングするのか?
・どんな形式で、いつリリースするのか?
・CDであればディストリビュートの決定
・企画内容説明書の制作
・レコーディングからマスター納品までのスケジュール計画
・編曲の方向性と録音の方向性、アレンジャー、ミュージシャンの人選
・歌手のスケジュール調整
・ミュージシャンのスケジュール調整
・レコーディング内容におけるスタジオ調整
・エンジニアの人選とスケジュール
・スタジオスケジュール
・プレス工場の決定
・プレス枚数の決定、納品時期と納品場所の指定
<CDのジャケット>
・撮影〜デザイン〜入稿〜色校正確認〜校了までのスケジュール
・ジャケットイメージの決定〜カメラマンの手配、デザイナーの手配
・パッケージの形式の決定
→ 歌詞カードは何ページ? 紙質は? 何色での印刷か?
・印刷会社の決定
・写真撮影の実行
→ アーティストのスケジュール、スタイリスト、ヘアメイクの手配
撮影スタジオもしくは、ロケの場合は、移動方法、お弁当の手配
ロケで雨の場合のバックアップ体制
と思いつくだけで、この程度はあり、さらに、それぞれの項目の下に考えるべきことが無数にあします。
お弁当であれば、その日に来る人の人数とか、食べられない食材はあるのか?とか、季節によっては、生ものは避けようとか、飲み物は?ケータリング、水、お茶、コーヒー、お菓子、軽食の用意とか、、、
ひとつの項目に、さらない細分化したことが全項目に出てきます。
これは1アーディストについてのことで、これを平行して複数うごかしていくとなると、はてさて、頭の中はどうなることでしょうか?
「忙しい」は常に頭の中で起こっているわけです。
今日は東京、明日は、九州、明後日は北海道のような人のことを「忙しい」と思いがちですが、本当の意味は移動や行動の問題ではなく、頭の中のことです。
このことを理解しているかどうかで「忙しい」に対しての対処の仕方が変わってきます。
「忙」という漢字は、そのことを伝えてくれていました。